【体験談】私立中高一貫校を自主退学|公立中から通信制高校へ|不登校だった息子のリアルな進路選択

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【体験談】私立中高一貫校を自主退学|公立中から通信制高校へ|不登校だった息子のリアルな進路選択

はじめに

不登校だった息子が、中学受験を経て私立中高一貫校に進学。
親子でようやく「安心できる日々」を手に入れた…そう思っていました。

けれど現実はわずか1年後に「自主退学」という決断。
地元には戻らず、その土地の公立中学校へ転校し、最終的に通信制高校への進学を選びました。

この記事では、

  • なぜ私立中高一貫校を退学することになったのか
  • 公立中への転校後の現実
  • 通信制高校という選択が、どう本人の力になったのか

を、親としてのリアルな視点でお伝えします。

不登校から私立中進学へ|親の「思い込み」から始まった

小学校高学年で不登校を経験した息子。
当時、公立小学校の教頭先生やスクールカウンセラーに支えられ、少しずつ前を向けるようになっていきました。

その経験から私は、無意識にこんな思い込みを持っていました。

「どの学校にもスクールカウンセラーがいて、困ったときは必ず相談できる」

特に私立校なら、学費も高いし、サポート体制は整っているはず。


不登校経験のある息子を受け入れてくれたのだから、なおさら安心だと信じていました。

【衝撃】私立中にスクールカウンセラーはいなかった

息子は寮生活を始めましたが、環境の変化で再び不安定になりました。
迷わず担任に相談し、スクールカウンセラーとの面談を希望しました。

そのときに返ってきた言葉は

「当校にはスクールカウンセラーはおりません。」


公立では当たり前だったサポート体制が、私立では義務ではなかったのです。

学校の説明はこうでした

教頭
教頭

以前にもカウンセラー配置の要望を受け検討しましたが、外部の人を入れるデメリットのほうが大きいと判断したため配置しておりません。
私たちは子どもたちに対し家族のように接し、どのような子も見捨てないという信念を持っているので心配はいりません。

表面的には温かい言葉。
でも、その言葉の裏にある矛盾は、すぐに見えてきました。

「家族のように接する」はずの現実

担任は教員2年目、24歳

担任はまだ教員2年目の24歳の若い先生。
さらに驚くことに、数日前に生徒に暴力をふるった「問題教員」 でした。

  • 生徒に「なめてんのか!そんなの知らねえよ!」と怒鳴る
  • 保護者にも同じ口調で電話
  • 欠席日のプリント類は整理されず、授業進度もわからないと返答
  • オンライン授業は「機材がない」と断られたが、後にウソと判明
  • 息子の体調を気遣う連絡は一切なし
  • 電話をしても不在のまま折り返しもなし

管理職の対応にも絶望

教頭に相談して返ってきたのは、

「若いので大目に見てあげてください」 という言葉でした。

その言葉、わからなくもありません。でもその教員へのフォロー体制がなっていないことに腹がたったのはいうまでもありません。

今回の申し出がなければこの状況も知り得なかったのは、学校が行っている若い教員へのフォロー体制は表面だけだということです。

限界を超え、精神科クリニック(思春期外来)へ

心の限界を感じた私たちは、
精神科クリニックの思春期外来にも相談 するようになりました。

医師からは、

「このまま無理を続ければ、心が壊れてしまう」

と明確に言われ、親として進路を根本から見直さざるを得なくなりました。

そして私たちは、悩みに悩んだ末に
自主退学 という決断を下しました。

公立中学校へ転校|その土地での再スタート

私立を退学後、地元には戻らず、
今住んでいる土地の公立中学校に転校しました。

公立校の良さ

・スクールカウンセラーが配置されている
・支援学級や相談体制が整っている

ただし、簡単な道ではありませんでした。

  • 転入による環境の変化
  • 不登校期間の空白を埋めることの難しさ
  • 新しい人間関係への不安

学校はできる限り対応してくれました。
スクールカウンセラーとの面談や、
並行しての思春期外来での心のケアも続けました。

しかし本人の中の傷は深く、
無理をしてまで登校を続けることが良いのか、
再び家族で悩むことになりました。

私立中から転入したという理由でいじめにあう

転入理由は言わなくてもいいと言われていましたが、息子は私立中の学校名を出しての転入を選択。2年生の3学期から公立中に転入しました。

地元ではない土地の公立中。知り合いはひとりもいません。

幸い3人の優しい友人に巡り合い、一緒に登校するようになりホッとしました。

しかし私立◯◯中から、しかも学年途中での転入となれば目立つのは当たり前。

すれ違いざまに「死ね」などの言葉を言われたりと、次第に不登校になっていきました。

学校は「子どもの教育を止めない」という方針だと言っていましたが、別室登校をするには審査が必要なのだそうで、ここでもハードルが高く、結局卒業までほとんど登校することなく、卒業式にも出席しませんでした。

通信制高校という選択肢|最後の再出発

内申点と学力の壁

正直に言えば、

  • 不登校期間の長さ
  • 内申点の不足
  • 学力の遅れ

これらの現実があり、
進学できる高校は、通信制高校しかありませんでした。

でも、それは「消去法」ではなく、
息子にとってベストな選択だったと思っています。

息子は将来の目標が明確になったこともあり、通信制高校を利用して専門学校にも同時に入学して学ぶ道を選択したのです。

毎日登校できるように

かつては、
「学校に行く」ということが、
ものすごく大きな壁でした。

それが今では、通信制高校に毎日通えています。

朝起きて、自分で準備をして、バスと電車に乗って、学校へ。

あの頃から考えれば、まるで奇跡のような毎日です。

通信制高校の魅力

  • 不登校経験があっても大丈夫
  • 自分のペースで「学び直し」ができる
  • 少人数制で、先生たちが本当に寄り添ってくれる
  • 必要なら毎日通える「通学型スタイル」も選べる
  • 通信制高校でありながら美容系専門学校を併設している学校がある

本人の口からも、

「ここなら行ける。通うのが楽しい。」

という言葉が聞けるようになりました。

同じ悩みを抱える親御さんへ

学校選びで必ず確認してほしいこと

  1. スクールカウンセラーの有無(私立は任意配置のため特に重要)
  2. 生徒指導の実態と、教員の人間性
  3. 問題が起きた時の対応力
  4. 親が相談できる体制があるか
  5. 在校生やその親の口コミ

転校も、通信制高校も「逃げ」ではない

「合わない場所から離れることは、守るべき自分と家族の心のための正解」

通信制高校は、決して妥協でも敗北でもありません。

むしろ、「自分に合った学び方を選ぶ」という賢い選択肢です。

まとめ|暗いトンネルの先に、必ず光はある

私たちの中学受験は、
順風満帆だったとは言えません。

でもそれは、決して「失敗」ではなく
「我が子にとって本当に合った道を見つけるまでのプロセス」 でした。

今、息子は笑っています。
前向きに、自分らしく生きています。

暗いトンネルの先には、必ず光がある。

この体験が、
同じように悩んでいる親子の、小さな希望になれば。

心から、そう願っています。

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